北向きの土地を積極的に買おうとする人はなかなかいません。
北向きの土地は日当たりが悪いことが多いからです。
すぐ南に隣接して家が建っているのは当たり前で、その上、東や西まで家に囲まれていたらまさに四面楚歌状態ですからね。
そんなわけで北向きは、価格が安く設定されていて、かつ価格交渉にも応じてもらいやすいというメリットがあるのですが、光が入ってこないというのは家を建てる上で致命的なデメリットとなりそうです。
ですから、たとえ安く土地が買えるとしても、なかなか手が出ないのが普通だと思います。
また、北向きの土地には、先程申し上げた顕在化されたデメリットの他、家が完成するまで気が付きにくい潜在的なデメリットもあり、これが北向きの土地を買ったことをさらに後悔させる原因となりかねません。
✔️家が汚くなりやすい
北向きの土地は2つの意味合いで、家が汚くなりやすいというデメリットを備え持っています。
1つ目が
外観がカッコ悪くなりやすいことです。
なぜなら、北向きの場合、洗面、トイレ、お風呂といった水回りや階段スペースなどが、正面となる北面に配置されやすいからです。
つまり、正面に窓がたくさん出来やすい上、その形や高さなども不均一になりやすいから。
かつ水回りに必須である換気扇なども正面につけられやすいため、どうしてもスッキリとしない外観になりやすいというわけですね。
場合によったら、勝手口が正面につけられることもあるし、給湯器やエアコンの室外機などが正面に置かれることもあり得ますしね。
2つ目は、
窓から垂れ流れる雨水によって出来る「垂れじみ」や、
換気扇の下に出来る黒い汚れなどが家の正面に出来てしまうということです。
直射日光が全く当たらない北面はなおのことこの汚れが出来やすいので、住んで数年後には見るも無惨な姿になっていることだって充分あり得ると思われます。
ゆえ、北向きの土地で家を建てる時は、
日照問題と外観問題が同時にクリア出来るように間取りを設計していかないといけません。
✔️設計とは土地の問題解決手段
例えば、日当たりが悪い土地でリビングに充分な光を届けるためには、直射日光を入れたいリビングを南に建つ家から充分な距離をとった場所に配置し、中庭をつくりつつ、リビングの南につくる建物を平屋にするという手段があります。
こうすることによって光を阻害する障害物がなくなるので、安定的に光が入ってきます。
また、土地がそれほど広くない場合、つまり中庭をつくる余裕がない場合は、リビングに吹き抜けをつくるという手段があります。
1階に充分な光が差し込まないのであれば、より高い位置から光を取り込めばいいからです。
階段や水回り至っては、思い切って南に配置すると良かったりします。
階段は吹き抜けとなっているため、階段を南につくればそれだけで自然と光をたっぷりと家の中に取り込んでくれるから。
水回りは南に配置すれば統一性のない窓や換気扇などを全て家の裏に隠すことが出来ます。
また、中庭がある場合などは中庭から光を入れれば採光問題もあっさり解決しつつ、洗濯動線までも抜群に出来るからです。
そんなわけで今回の話の結論としては、北向きの土地は一般的に最も敬遠されがちですが、こういった解決策を知っている住宅会社からすると、実はそう悪くない土地だということです。
いやむしろ
価格をグンと抑えられることから前向きに選んでいただいてもいいと思っています。
これから土地をお探しの方は、ぜひこの記事を参考にしつつ土地探しにのぞんでみてください。
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