伏見人
人と共に。
本日は、お馬さんを紹介します!
え!? お馬さん?
身近な動物のようですが、あまりリアルで見る機会が少ないですよね。
競馬場に行けば見れますよ!
と、どこからか天の声が聞こえてきましたね。
神馬
意外と多方面にわたって活動していますよ。
古くは、農作業や荷物の運搬を手伝ったりしていました。
車がない時代は、移動手段として人を運んだり、馬車なんかもありましたね。
近年では、スポーツとしての乗馬、皆が熱狂する競馬場でも活動しています。
それと、忘れてはならない、もう一つの大切な役割があります。
神様の移動手段「神馬(しんめ)」としても活動していますよ。
時代祭
時代祭
今でこそ、人間と触れる機会が少なくなりましたが、昔は日常の生活の中で、人々と深くかかわっていたんですがね。
そうそう。
先ほど「神馬(しんめ)」の話をしましたね。
ずっと昔は、生きた馬を神社に奉納していたんですよ。
時代とともに、それも難しくなり、いつしか「絵」として奉納するようになったんです。
それが「絵馬」の始まりです。
毎年、多くの参拝者が神様に願い事をしています。
そんな願い事を、漏れなく神様にお届けするもの、『絵馬』の大切な役割です。
伏見は淀に「京都競馬場」がありますね。
昔は、競馬新聞を見ながら赤鉛筆を持った競馬ファンをよく見ましたが、最近は見なくなりました。
近年は、女性にも人気で、デートコースにもなっているみたいですね。
昭和45年頃まで、京都競馬場の敷地の中に「厩舎」があり、多くの調教師が淀に住んでいました。
今は、栗東トレーニングセンターに引っ越しましたがね。
あの有名な騎手 武豊さんは、お父さんの仕事(調教師)の関係で、出生地は淀ですよね。
そんな京都競馬場も、現在は工事で完成予定は、2023年3月頃。
ただ、地中から、淀城関連の屋敷跡が見つかり、工期が少し遅れるかもしれませんね。
藤森神社
おススメの場所は、もちろん「藤森神社」ですね。
昨日(5月5日)は、恒例行事「駈馬神事(かけうましんじ)」が行われたところです。
藤森神社は、菖蒲(しょうぶ)から「勝負」に繋がり、馬と武運の神様として人気になりました。
ちなみに、「駈馬神事」とは、走る馬の上で「藤下がり」や「手綱潜り」と呼ばれる曲芸をする行事です。
約1200年前から伝わる伝統行事で、京都市の無形民俗文化財に指定されています。
他に「流鏑馬(やぶさめ)」というのもあります。
こちらは馬に乗りながら鏑矢(かぶらや)で的(まと)を射る馬術と弓術を組み合合わせた伝統行事です。
京都では、5月3日に下鴨神社で葵祭の前儀として、上賀茂神社では5月5日に馬競会神事(くらべうまえじんじ)として実施されています。
鎌倉時代に積極的に武芸として奨励していったのが、全国に広まっていったきっかけですね。
あと、京都競馬場近くに「田中神社」があります。
まさしく競馬ファンのための競馬の神様です!
機会があったら、一度、参拝してください。
田中神社
今から6千年ほど前から人間とかかわってきました。
当時の遺跡からは、馬具も発掘されているんです。
日本へは、4世紀末頃に朝鮮半島南部から「軍事用」として、北部九州にやってきました。
その後、日本全国に広まり、主に東日本で多くの馬が飼育されてきました。
なぜ東日本かというと、当時の政権が東日本の支配に力を入れていたため、主として軍事用として、馬が飼育されてきました。
鎌倉時代になると、騎馬用に「甲冑」も改良され、盛んに戦いの道具として利用されるようになりました。
鎌倉時代の「一ノ谷の戦い」では、馬に乗ったまま崖を駆け下りた源義経の鵯越などの逸話が有名ですね。
こうやって「馬」は、人間の生活を豊かにするためだけではなく、「戦争」のためにも利用されてきました。
皆がかっこいい! と思う、騎馬隊や騎乗の武者は、実は「戦争」のためのものだということを、思い返して欲しいです。
最近では、戦争で「馬」が活躍する場面がほとんど無くなりましたが、近年でも相変わらず「戦争」が起こっています。
昔と比べたら、格段に向上した兵器のおかけで、その被害も恐ろしくらに拡大しています。
今後の目標というか「願い」は、一日も早く、戦争が終わって欲しいですね。
そして、馬が軍事用のイメージから、平和の象徴として、人間と関われる日が来るのを願っています。
【編集コメント】
今回は、5月5日にちなんで「お馬さん」を紹介しました。
昔、北海道旅行で、引退した競走馬「オグリキャップ」に会いに行ったことがあります。
現役時代の華々しい活躍ぶりとは異なり、雄大な草原でノンビリと過ごしていて、幸せそうな感じでした。
長い歴史、人間と共に歩んできた「馬」。その果たす役割も変化してきています。
これからも、どうぞよろしくお願いします!
(取材 編集長)
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。