建築コストが高止まりしている現在、少しでもコストを抑えながら家を建てるためには、家の面積を抑えることが欠かせない要素ですが、そのためには
図面の見方を知っておく必要があります。
というのも、平面図(間取図)を上からずっと眺めていると、部屋は狭いような気がしてくるし、収納も少なく感じるからです。
つまり、本来縮めないといけないのに、逆に広げてしまう可能性が高くなってしまうんです。
で、限界ギリギリまでローンを組まざるを得なくなる。
ゆえに、今回は図面の見方についてお伝えしていきたいと思います。
例えば、収納のポテンシャルは「床面積」というよりは、
「壁面積」によって違ってきます。
そして床面積を増やした代償として、建築コスト上昇のダメージをモロに食うことになります。
2帖の収納を追加でつくれば、単純に70〜80万円ほど
コストアップするという感じですね。
一方で「壁面積」を上手く使えば、
コストを増やすことなく、先程の床面積アップと同等か、あるいはそれ以上に収納力をアップさせることが出来ます。
例えば、6帖のお部屋は長手方向が有効寸法3m51cm、
短手方向で2m60cmの部屋の場合、この短手方向に窓をつくらず一面を壁にすると、この壁面全てを収納として使うことが出来るようになります。
もちろん、床面積は全く増やしていないので、コストアップも必要ありません。
とはいえ、この場合、部屋の中に棚を設置するため、部屋の有効寸法がその分小さくなるので、それが嫌だという方もいらっしゃるかもしれないし、収納が丸見えになるので、隠すために「扉をつけたい」となり、そうなれば扉1枚あたり4万円ぐらいのコストが必要になるので、計12〜16万円はコストがアップしてしまうんですけどね。
まー、それでもわざわざ別で収納をつくるのに比べたらずいぶんと割安なんです。
✔️利便性VSコスト
そして収納を考える上で
知っておいていただきたいことがもう1つ。
それは、
通り抜け動線や回遊動線は「壁が有効に使えなくなる」ということです。
つまり、床面積の割に収納のポテンシャルが低くなる
というわけですね。
例えば4帖のウォークインクローゼットは、壁面積を有効に活用すれば1段あたり7mもの棚を設置することが出来るのですが、仮にこの収納を通り抜け出来るようにしてしまうと、その分量が一気に半減してしまいます。
片側の壁しか使えなくなるからです。
要するに、通り抜け動線にすると、名目上は4帖収納があるんだけど、実質は2帖分の収納しかないのと同じになってしまうというわけなんです。
わずか数歩でも毎日のこととなれば大きいという気持ちもよく分かります。
より使い勝手がいい家にしたいという気持ちもよく分かります。
ですが、現在の建築費を考えると、通り抜け動線にした場合ぐらいの収納力でなんとかなるなら、
通り抜け動線をやめて収納を2帖にした方がいいというのが個人的な考え方です。
単純にそれだけでコストを70〜80万円も縮めることが出来るからです。
というわけなので、これから家を建てようとお考えの方は、こういった知識もお持ちになった上で
間取りを決めていっていただけたらと思います。
それでは✋
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