伏見人
“素材の力を、そのままおいしさへ。” ジェラートで伏見に新しい彩りを届けるシェフ。

「素材本来の味を楽しんで欲しい。」
関東・千葉県から京都・伏見へ移転し、ジェラートと焼き菓子のお店を営む笹塚さん。
「素材そのもののおいしさを届けたい」という想いを胸に、一つひとつ丁寧にスイーツづくりと向き合っています。
住宅街で営んでいたお店から、歴史と観光が息づく伏見へ。
新しい土地で試行錯誤を重ねながらも、「まずは知ってもらうこと」を大切に歩み続ける姿勢が印象的でした。
今回は、伏見を選んだ理由や、ジェラートづくりへのこだわり、これからの夢についてお話を伺いました。
今はジェラートを中心に、焼き菓子やケーキなどのお菓子を作っています。
もともとは千葉県船橋市の住宅街の一角でお店を営んでいたんですが、住宅街とは違う場所で挑戦してみたいという気持ちがずっとありました。
歴史があって、観光客の方も地元の方も訪れるような街でお店をやってみたかったんです。
最初は小田原も候補でした。
東海道沿いをずっと探していて、名古屋方面まで見に行ったこともありました。
でも物件とのご縁や用途地域の問題など、なかなか思うようにはいかなくて。
そんな中で「ここ、いいな」と思ったのが伏見でした。
本当は納屋町商店街の辺りでお店をやりたかったんです。
実際に物件も見たんですが、なかなか条件が合わず、最終的に今の場所にご縁があって、お店を始めることになりました。

ジェラートは素材の味が本当にそのまま出るので、一番大切にしているのは素材選びですね。
ジェラートづくりをはじめてから、産地や国産の食材を意識するようになりました。
丹波産の黒豆きなこを使ったり、季節の果物を使ったり、「素材そのものを味わってもらえるジェラート」を意識しています。
ケーキや焼き菓子を作るのももちろん好きですが、ジェラートの方が素材の違いがダイレクトに伝わるので、考えることが多いですね。
人気なのは、やっぱりミルクや抹茶、いちご、チョコレートなどの定番です。
それに加えて、伏見らしく酒粕を使ったジェラートも好評です。
焼き菓子も最初はなかなか手に取ってもらえませんでしたが一年ほど経って、「贈り物にしたい」と選んでくださる方が少しずつ増えてきました。
自分がおいしいと思ったものを誰かに贈りたいと思っていただけるのは、本当にうれしいことですね。

京都の中心部とはまた違う雰囲気が、伏見にはあると思っています。
真っすぐ伸びる道の先に山並みが見えたり、川が流れていたり、自然がちゃんと残っているところが好きなんです。僕は千葉の田舎育ちなので、このくらいの空気感はすごく落ち着きます。
納屋町商店街の雰囲気も今でも大好きです。
あの道幅の狭さや、屋根のレトロ具合にグッとくるところがありますよね。
もっと賑わったら、本当に素敵な場所になると思っています。
休みの日は宇治川のほとりを歩いたり、京都の街を散策したりすることも多いです。
まだ引っ越してきて日が浅いので、新しい場所を歩くだけでも発見があって楽しいですね。
おすすめは、やはり納屋町商店街周辺。
古い街並みが残る独特の空気感や、酒蔵の風景など、歩くだけでも楽しめる場所だと思います。
また、少し足を延ばした宇治川のほとりもお気に入りですね。
ベンチに座ってゆっくり景色を眺めたり、のんびり散歩したり。
整備されすぎていない自然な雰囲気が心地いいんですよね。
観光地としてだけではなく、普段の暮らしの中でゆったり過ごせる場所が個人的にはおすすめです。

今は「まず知ってもらうこと」が一番の目標です。
やりたいことはたくさんあります。
アイスケーキも作りたいですし、ジェラートだからできる新しい商品も考えています。
でも、その前にまずはお店に来てもらって、食べてもらうこと。今はまだその段階なんです。
少しずつでも「また来たい」と思ってくださる方を増やして、このお店を長く愛してもらえる場所にしていきたいですね。


最後の晩餐ですか(笑)
高級なお寿司とかより、普段から好きなものがいいですね。
たぶん……バーガーキングのワッパーです(笑)
最後まで、いつものおいしいものを食べていたいですね。
取材を通して印象的だったのは、「まずは知ってもらうことが大切なんです」と、何度も穏やかな口調で話されていた姿でした。
関東から伏見へ移り住み、新たな土地でお店を始めることは、決して簡単な挑戦ではなかったと思います。
それでも、歴史ある街並みや酒蔵の風景、自然と街が調和する伏見の空気に魅力を感じ、「この場所でお菓子づくりを続けていきたい」という想いを大切に、一歩ずつ歩みを進められています。
ジェラートづくりでは、国産の素材や産地に目を向け、「素材本来のおいしさを届けたい」という信念を持って日々試行錯誤を重ねられていて、その誠実な姿勢は、お話の端々からも伝わり、一つひとつの商品にも丁寧な仕事ぶりが表れているように感じました。
「やりたいことはたくさんあるけれど、今はまずお店を知ってもらうこと。」
その言葉どおり、まだまだ挑戦の途中だからこそ、これからどんな新しいジェラートやアイスケーキが誕生していくのか、とても楽しみです。
伏見のまちを散策した際には、ぜひ足を運び、素材の魅力を存分に味わえるジェラートや焼き菓子を手に取ってみてください。きっと、笹塚さんの人柄がそのまま詰まった、やさしい味わいに出会えるはずです。
(取材 あっかーまん)
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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