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伏見人

松本大輝さん(パルセスイン京都/支配人) vol.268

「ここは地元やから」――伏見にホテルを残したかった理由


伏見で長く親しまれている「パルセスイン京都」。

 

そのホテルを支えているのが、パルセスイン京都の支配人を務める松本さんです。

ホテル業界の経験が豊富だったわけではなく、学生時代から不動産業に携わり、縁あってホテルの経営を引き継ぐことになったという松本さん。

 

大変なことも多かったというこれまでの道のりですが、「このホテルだけは残したかった」という言葉からは、地元への特別な思いが感じられます。

 

今回は、そんな松本さんに仕事へのこだわりや伏見の魅力についてお話を伺いました。

Q1. どんなお仕事/活動をしていますか?

素人からのホテル運営のスタート

普段は、旅行会社のエージェントさんと予約のやり取りをすることが多いですね。

あとはホテルのこと全般です。

 

僕がここを始めた頃は、ホテルのことなんてほとんど分からなかったんですよ。

元々、東京で学生をしながら不動産の仕事をしていました。

 

当時父の時代、バブルの時にホテルがなかなか苦しい状態で、一度は競売にもかけられました。

その後、「2億8,000万円で買い戻せる」となり、会社を立ち上げて、2001年頃にこのホテルを買い取ったんです。

ここを建てるのには30何億もかかっているんですから、「それやったら安いやん」って。

 

今思えば、結構すごい買い物でしたけどね。

 

最初は本当に大変でした。

ホテルのスタッフも、ほとんど素人からのスタートでしたし。

 

旅行会社さんと関係をつくったり、自分たちで営業に行ったり。

舞鶴の方まで行って営業したこともありますし、各県の小さい旅行会社さんとも付き合いをつくっていきました。

 

インターネット予約が出てきてからは、じゃらんや楽天などもどんどん使うようになって。

そうやって少しずつお客さんが増えていった感じですね。

 

でも、僕がこのホテルを残そうと思った一番の理由は、やっぱり「ここが地元やから」です。

 

もともとパルセスイン京都だけじゃなくて、岐阜や鹿児島にもホテルがあったんですけど、最終的には京都だけを残そうと思いました。

インタビューを受ける松本さん

Q2. 大切にしていること/こだわり

地元人だからこその情報のお伝え

ホテルをやっていて一番難しいのは、やっぱり人ですね。

特に人材育成は大変です。

 

僕自身、仕事に対して結構厳しいところがあったんですよ。

 

昔は「ぼーっとしてるんやったら帰って」とか、普通に言ってましたから(笑)。

今の時代やったら、ちょっと怖いですよね。

 

僕はずっと、自分で仕事を探していくものやと思ってやってきたんです。

だから、受け身で仕事をしているのを見ると、「なんで自分から動かへんのかな」と思ってしまって。

今になって考えると、ちょっときつく言いすぎたかなと思いますし、そんなことはもう言いません(笑)。

 

お客さんに対して大切にしているのは、意外と「道案内」なんですよ。

京都って道が混むでしょう。

 

特に車で来られるお客さんは、「どの道から行ったらいいですか?」って聞かれることが結構あるんです。

だから、地元の人間しか知らないような道を教えたりします。

「こっちから行った方が早いですよ」とか、「この道は混むからやめた方がいいですよ」とか。

 

そういう地元ならではの情報を教えてあげると、結構喜んでもらえるんですよね。

 

ホテルって、ただ部屋を貸すだけじゃないと思うんです。

困ったときに「ここに聞いたら分かる」と思ってもらえる場所でありたいですね。

Q3. 伏見のココが好き!!

愛犬との散歩コースである明治天皇稜

伏見は、程よく都会で、程よく自然がある街。

伏見で好きなところですか?

それだと、「明治天皇陵」ですね。すごく好きです。

 

夕方に犬の散歩で行くことがあるんですけど、静かでいいんですよ。人もそんなにいないし。

少し西を向くと夕焼けも綺麗に見えるんです。

 

ただ、あそこは観光地化してほしくないですね(笑)。

地元の人が静かに行ける場所のままでいてほしい。

 

僕はずっとこの辺で育ってきたので、昔の伏見も知ってるんですけど、昔と今ではだいぶ変わりましたね。

昔はもっと独特な雰囲気があったというか、今とは全然違いました。

 

今は外国人の方もかなり増えましたし、街の雰囲気も変わったなと思います。

ただ、伏見って結構広いでしょう。

醍醐の方なんかは、まだ山もあって、ああいうところはもっと知られてもいいんじゃないかなと思いますね。

 

春と秋になると外国人観光客が一気に増えますけど、まだまだ知られていない場所もあると思います。

Q4. オススメのお店・場所

ワンちゃんと一緒に行ける場所

僕は犬を飼っているので、犬と一緒に行けるところが好きですね。

伏見でいうと、焼肉の「焼肉たかまさ」さんはおすすめです。

 

ここは犬を連れて行ける焼肉屋さんなんですよ。

カートに乗せて、席の横で一緒に過ごせるんです。

 

犬連れで行けるお店って、伏見にも点々とはあるんですけど、もうちょっと増えてくれたらいいなと思います。

もう少し、ぎゅっと集まってくれたら嬉しいですね。

 

伏見以外やったら、奈良も好きですね。

奈良は犬にすごく優しいんですよ。

奈良公園にも一緒に行けますし、あの辺を犬と歩くのが好きです。

鹿もいっぱいいるけど(笑)。

愛犬のシャルルくん

Q5. 今後の目標

未来の展望

ホテルについては、できれば誰かに任せたいというのはありますね。

僕自身は本業が不動産なので、ホテルまでずっと自分がやるというよりは、ちゃんと任せられる人が来てくれたらいいなと思っています。

 

いわゆる「叩き上げの支配人」みたいな人が来てくれたら、一番いいんですけどね。

 

それと、ホテルをもっと地域の人にも使ってもらえたらいいなと思っています。

一般の方にも、会議室を使ってもらったり、地域の集まりに使ってもらったり。

 

ホテルって、泊まるためだけの場所じゃないと思うんですよ。

このホテルは結構広いので、いろんなことができると思うんです。

 

例えば、お祭りみたいなことをやっても面白いでしょうし、夏やったらかき氷を出したりね(笑)。

伏見って、地域ごとのお祭りは結構あるんですけど、全体で何かやるというのは、あまりないですよね。

そういう意味でも、ホテルを地域の人にもっと活用してもらえたらいいなと思っています。

 

「ただ単に泊まる」だけじゃなくて、「今日はここに集まろう」っていう場所になってくれたら嬉しいですね。

Q6. まいぷれスタッフ独自調査中!最後の晩餐に食べたいものは?

京都宮津にある旅館のご飯。

最後の晩餐ですか?

それだったら、宮津にある旅館の「茶六本館」さんのご飯、ですかね。

 

昔、茶六本館さんに泊まったところがあって。

魚ももちろん美味しかったんですけど、僕が一番印象に残っているのは「ご飯」なんですよ。

めちゃくちゃ美味しかった。

 

宮津って魚が美味しいじゃないですか。

でも、それ以上にお米と水が美味しくて。

「ご飯ってこんなに美味いんや」って思った記憶があります。

 

だから最後に何が食べたいって聞かれたら、あそこのご飯が食べたいですね。

豪華な料理じゃなくて、結局ご飯なんですよね(笑)。

ホテルを始めたときから、ずっと順風満帆だったわけではありません。

むしろ「大変な方が多かった」と笑いながら話す松本さん。

 

それでも、長年この場所でホテルを続けてこられたのは、「ここは地元やから」というシンプルな思いがあったからなのかもしれません。

 

これからは、ホテルを宿泊だけの場所ではなく、地域の人が集まれる場所にもしていきたい。

「このホテル、結構広いんで。いろんなことできると思うんですけどね」

そう話す松本さんの言葉からは、パルセスイン京都のこれからに、まだまだ新しい可能性があることを感じました。

 

伏見で長く暮らし、街の変化を見てきたからこそ分かること。

そして、地元だからこそできること。

 

これからパルセスイン京都が、伏見の人たちにとってどんな場所になっていくのか。

松本さんの新しい挑戦にも、ぜひ注目してみてください。

 

(取材 あっかーまん)

パルセスイン京都

ホテル

京都伏見で心安らぐ、快適なホテルステイをご提供

京都市伏見区下鳥羽東芹川町45

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。